[insoluble] (読み:インソルブル) クロスステッチとか手芸とか料理とか写真とかバイクとか動物園とか博物館とか水族館とかが好き。読書の日記です。 よろしくお願いします。

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【読書173】魔女の宅急便3 キキともうひとりの魔女

魔女の宅急便3 キキともうひとりの魔女(角野栄子/福音館/ひたちなか市立図書館書蔵)


不幸になるための近道の一つ。
それは他人と自分を比べて、他人を羨むことなんじゃないだろうか。
それだけで人は誰でも簡単に不幸になれる。

本作のキキはまさにそんな不幸に自ら陥っていっている。

独り立ちをして4年目…、新社会人で考えると、日々の業務に慣れて実戦力として信頼を得ていく時期である。天狗になりやすい時期であると同時に、これまでとは違う課題にぶつかって、大きな挫折を知る時期。

そんなタイミングのキキの前に一人の少女が現れる。
真っ黒な衣装に勝ち気で生意気な態度。ケケである。
キキと成り代わろう、キキの立場を奪い取ろうとしているかのような言動を繰り返し、ちゃっかりと自分の居場所を確保してしまう。

トンボさんたちの仲間になること。おしゃれをすること。それらは全てキキが憧れながら、望みながら手を出せずにいたことだ。
立場の違い。考え方の違い。ケケの存在によって、キキの「独り立ちをする(働く)」ということの意味、不自由さが浮き彫りにされる。

キキもまだ思春期真っ只中の16歳。
ときには浮かれた行動を取ってしまうし、比べられて劣等感にとらわれもすれば揺らぎもする。

最後には和解と相互理解で、少しだけ上向くラストシーンではあるのだが、全話を通して漂ううじうじ感を払拭するには至らず、なんともすっきりしない読後感だった。
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テーマ:読書記録 - ジャンル:小説・文学

  1. 2015年01月20日 09:10 |
  2. 絵本・児童書
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