[insoluble] (読み:インソルブル) クロスステッチとか手芸とか料理とか写真とかバイクとか動物園とか博物館とか水族館とかが好き。読書の日記です。 よろしくお願いします。

[insoluble] 読書と刺繍日記

【読書176】三島由紀夫―剣と寒紅

三島由紀夫―剣と寒紅」(福島次郎/文芸春秋)


若くして名を馳せ、文壇、芸能にと活躍し、最後は割腹自殺という壮絶な死を遂げた文士、三島由紀夫。
その同性の情婦であった福島次郎視点での三島由紀夫を描いた作品が本作である。

「三島文学を理解する上での貴重な資料」との賞賛と「単なる暴露本」との批判を受ける作品だ。
暴露本であるならば、内容は事実に基づく、と思われるのだが、個人的にはとりあえず、三島由紀夫との書簡をもとにした半フィクション小説として、捉えることにした。

演出家であり、役者。耽美主義者。坊ちゃん然とした素直さとカリスマ的な迫力。
三島由紀夫作品を読んで感じる三島由紀夫像と、本作に描かれる三島由紀夫像は奇妙に一致する。
しかし私は思うのだ。
私がいくつかの作品読んで感じた作者像と、実際に情婦であった人間が描く三島由紀夫像が、一致するわけがないではないか。

また、結びに近づくにつれて、三島由紀夫自死に思いをはせるにつれて、被害妄想感や自意識過剰感が増す。
三島由紀夫は衝撃的な死に方をした。
関わった人間の多くに心理的外傷、三島由紀夫の死の原因は、実は自分だったのではないかという罪悪感、を植え付けるに充分であったのだろう。

どれほど読み進めても、筆者にとっての三島由紀夫は、愛しい恋人ではない。
性的なものを除いても、福島の三島由紀夫という人に対する態度は、驚くほど淡白である。
あくまで三島由紀夫は、『仮面の告白』という作品を書いた作家先生であり、地位や権力の象徴なのだ。
三島由紀夫の側に立つと、そのことが滑稽でもあり寂しい。
三島側の書簡しか記載されていないが、彼はどのような気持ちで書のやり取りを重ねたのだろうか。

以前の書評で三島作品を「コスチュームジュエリーのようだ」と評したが、本作における三島由紀夫像もまた、煌びやかな硝子玉のような輝きをはなっている。
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テーマ:読書記録 - ジャンル:小説・文学

  1. 2015年01月31日 09:50 |
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【読書175】ショッピングの女王

ショッピングの女王」(中村うさぎ/文芸春秋)


消費は快楽だ。それは間違いない。
動機はどうであれ、経済状態がどうであれ、価格がどうであれ、消費は快楽なのだ。
モノを買うという消費行動自体が、私にとって快楽なのである。そして残るのは、ガラクタの山と借金だけ。それでも、買い物は止まらない。断崖に向かって走るレミングの群のように、私の買い物は破滅に向かって突っ走るのだ。俺たちに明日はないって心境だな。少なくとも私の預金通帳には、常に未来がない。

それでも止まらない浪費。他人は彼女を買い物依存症と言う。
美顔、痩身、そしてブランド!
後にはホスト遊び、整形へと歩みを進める女王様の、浪費、依存は買い物からはじまったのだ。

「私がブランド品を愛用するのは、それがブランド品だからではなく、何十年も使えるしっかりした商品だから」とか気取って言う人がいるけど、それは違うね。私たちがブランド品を購入するのは、それがブランド品だからだよ。ブスでもバカでも育ちが悪くても、とりあえずブランド品持ってりゃ、エラくなった気分が味わえるからだよね 。

清々しいほど真理だよなぁと思う。
何十年も使うかといえば、たぶん使わないし、多くの場合、安物を使い潰して買い換えていくほうが低コストだ。

ねぇ、「瘦せてなきゃいけない」とか「顔は小さくなきゃいけない」とかさぁ、美人の条件が増えれば増えるほど、こっちはコンプレックスの数も増えてって、ますます金を遣うハメに陥るワケだよなぁ。

本書が書かれて10年以上が経った今も、コンプレックス産業は栄華を極め留まるところを知らない。
そんなワケで、今日も女王様は、ドイツの魔法のシャンプーで身体を洗っている。ま、こーゆーのは宗教だからさ。信じる者は救われるのだ。

いっそ宗教と割り切ってしまえば、実際にコンプレックスは改善されなくても、気にならなくなるのかもしれない。

自分の快楽につながらない出費は、私にとってすべて「悪」なのだ。

そうとはいえ、住民税や健康保険料の滞納など、まったく笑えないが、するどい切り口、ある意味潔い態度、なによりそれだけ浪費しても自転車操業でも破産せずにすんでいる事実…。

キティちゃんの顔でウンコを拭いてみたい

その発想はなかったわーと思わず唸ってしまう発想力。
シンプルに、凄いな、中村うさぎ。

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  1. 2015年01月29日 09:47 |
  2. 読書
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【HM】綿ポリのパンツ

綿ポリでパンツを作りました。

型紙は「ハンドメイドベビー服enannaの80~90センチサイズのかわいいお洋服 (手作りを楽しむ)」(朝井牧子/日東書院本社/ひたちなか市立図書館書蔵)から。


後ろポケットのカーブが難所です。
前ポケットはちょっとデザインを変えて普通のポケットにしてしまいました。


この型紙本、なかなかに可愛らしい服がたくさんです。
今回作ったパンツも、既製品のようなデザイン。

まだハイハイ全盛期の子が着るには股上が浅かったです。
90サイズなので、歩き始めてからが想定されているんだよね、たぶん。

返却の前にシャツも作ってみようかな。

テーマ:ハンドメイド - ジャンル:趣味・実用

  1. 2015年01月27日 22:05 |
  2. ハンドメイド
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【読書174】魔女の宅急便4 キキの恋

魔女の宅急便4 キキの恋」(角野栄子/福音館/ひたちなか市立図書館書蔵)


カラッと爽やかな夏のシーンから始まる。
しかし、前巻ほどではないにせよ、うじうじは健在で、もう読むのをやめてしまおうかと一瞬思った。

魔女とはいえ、キキは年若き乙女。恋もするし、浮き足立って失敗もする。
それはいい。
だけど、キキは失敗はしても、あまり自分の過失の報いを受けていないよなぁ、と思う。
宅急便の仕事で、寄り道ゆえに荷物を破損しても、みんなが優しく許してくれる。
浮かれた夜遊びでクスリグサの収穫を忘れてもコキリさんは助かったし、トンボさんは優しくしてくれる。
だから、本文の中では反省した様子であるけれど、同じことを繰り返すし、繰り返さないための対策もうたない。

独り立ちしたての一巻ならばお話のエッセンスだった失敗も、年次が進んでいくごとに、成長しないなぁという悪印象に変わってきてしまった。

キキが10歳で魔女の修行を始めた時、そして13歳で独り立ちをした時、周りの同年代はまだ子どもとして遊び、学校に通っていた。
その中で集団生活を学び人との関わり方を学んでいたんだろう。

だけど、キキの生業は魔女。そして彼女が選んだ仕事は自分1人で荷物を運ぶ「宅急便」だった。
その差が出てきているのかなぁ、なんておはなしの人物なのに深読みをしてしまう。

遊びたいばかりにものすごく「嫌なやつ」になっているキキが、妙に年相応に見えた。

テーマ:読書記録 - ジャンル:小説・文学

  1. 2015年01月24日 10:30 |
  2. 絵本・児童書
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【HM】隠れパンダのシャツ

お店で見たときから、シャツにしたら可愛いだろうなぁ、と思っていた生地をシャツにしました。

こに隠れパンダ柄、とっても流行った生地ですね。
型紙は「歩きはじめた子どものために―女の子にも男の子にも着てほしい」(神山二美/文化出版局)から。


80サイズで3枚作った型紙で、今回は90サイズ。襟も丸襟にしてみました。
襟をつけるの自体は丸襟の方が簡単だけど、生地は台形襟の方が無駄がでない感じです。

丸襟のせいもあって、ちょっと女児っぽいかなぁ?
合わせる服に気をつけようと思います。

テーマ:ハンドメイド - ジャンル:趣味・実用

  1. 2015年01月22日 22:09 |
  2. ハンドメイド
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